How to express hearsay in Japanese — “sōda”, “rashii”, “tte”, and other forms compared
「そうだ(伝聞)・らしい・って・と聞きました・という話だ」 の違い
伝聞表現を完全整理
日本語には「聞いた話」を伝える表現がいくつもあります。特に そうだ・らしい・って・と聞きました・という話だ は、日常会話でもJLPTでもよく出てくる大切な文型です。
しかし、意味や丁寧さ、主観の入り方が少しずつ違うため、学習者にとってはとても混乱しやすいところです。
この記事では、5つの伝聞表現をやさしく整理して、どんなときにどれを使えばいいか が一目でわかるようにまとめました。
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まずは図で全体をつかもう

- 上に行くほど 客観的・丁寧
- 下に行くほど カジュアル
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→【違い】「〜そうだ」「〜ようだ」「〜らしい」「〜みたいだ」の違い
5つの伝聞表現をまとめて比較
| 表現 | 基本の意味 | 主観 | 丁寧さ | 文型 | 例文 |
|---|---|---|---|---|---|
| そうだ(伝聞) | 聞いた話をそのまま伝える | なし | 普通 | 〈普通形〉そうだ | 明日は雨が降るそうです。 |
| らしい | 聞いた話+推測 | 少し入る | 普通 | 〈普通形〉らしい | 田中さんは結婚したらしい。 |
| って | カジュアルな伝聞 | 入ることもある | 低い | 〈普通形〉って | 明日、雨だって。 |
| と聞きました | 丁寧な伝聞 | なし | 高い | 〈普通形〉と聞きました | 来週、会議があると聞きました。 |
| という話だ | 客観的・説明的な伝聞 | なし | 高い | 〈普通形〉という話だ | 新しい駅ができるという話だ。 |
1. そうだ(伝聞)
【文型】
〈普通形〉そうだ
【意味】
・聞いた話をそのまま伝える
・主観が入らない
【例文】
動詞
・明日、雨が降るそうだ。
・駅前に新しい店がオープンするそうだ。
い形容詞
・このカレーは辛いそうだ。
・あの山は冬、とても寒いそうだ。
な形容詞
・あの先生は親切だそうだ。
・あの町はにぎやかだそうだ。
名詞
・田中さんは医者だそうだ。
・あの建物は図書館だそうだ。
2. らしい
【文型】
〈普通形〉らしい
【意味】
・聞いた話+話者の推測
・「そうだ」より主観が入る
・※聞いた話がなくても、自分の判断だけで使うこともある
【例文】
動詞
・彼は明日来ないらしい。
・あの店、最近閉店したらしい。
い形容詞
・この部屋は寒いらしい。
・あの国の夏は短いらしい。
な形容詞
・あの店は有名らしい。
・彼は元気らしい。
名詞
・山田さんは学生らしい。
・あの人は社長らしい。
3. って(伝聞)
【文型】
〈普通形〉って
【意味】
・カジュアルな伝聞
・友達同士の会話でよく使う
・※「って」にはいろいろな使い方がありますが、ここでは伝聞の「って」だけを説明します。
【例文】
動詞
・明日、雨が降るって。
・駅前に新しいカフェができるって。
い形容詞
・このケーキ、おいしいって。
・あの映画、すごく怖いって。
な形容詞
・田中さん、明日は暇だって。
・このかばん、便利だって。
名詞
・田中さん、先生だって。
・あの建物、博物館だって。
4. と聞きました
【文型】
〈普通形〉と聞きました
【意味】
・丁寧な伝聞
・主観を入れずに客観的に伝える
【例文】
動詞
・来週、会議があると聞きました。
・この道は朝、混むと聞きました。
い形容詞
・この料理は辛いと聞きました。
・あの会場は狭いと聞きました。
な形容詞
・この部屋は静かだと聞きました。
・あの会社は有名だと聞きました。
名詞
・田中さんは医者だと聞きました。
・あの建物は市役所だと聞きました。
5. という話だ
【文型】
〈普通形〉という話だ
【意味】
・客観的・説明的な伝聞
・ニュースや説明文でよく使う
・会話でも使われる
【例文】
動詞
・来月、新しい駅ができるという話だ。
・この川は昔、よく氾濫したという話だ。
い形容詞
・この地域は夏、とても暑いという話だ。
・あの山は冬、かなり寒いという話だ。
な形容詞
・あの店は有名だという話だ。
・この町は静かだという話だ。
名詞
・彼は社長だという話だ。
・あの建物は博物館だという話だ。
どれも使えるけれど、ニュアンスが違う例
伝聞表現は、文脈によって複数の表現が使えることが多いです。ここでは、同じ内容を5つの文型で言い換えて、ニュアンスの違いをわかりやすくまとめました。
① ニュースによると(情報源が明確)
ニュースによると、来月新しい駅ができるそうだ。
→ 情報源がはっきりしていて、客観的に伝えている。
ニュースによると、来月新しい駅ができるらしい。
→ ニュースで聞いたが、話し手の判断・推測が少し入っている。
ニュースによると、来月新しい駅ができるって。
→ ニュースの内容を友達にカジュアルに伝えている。
ニュースによると、来月新しい駅ができると聞きました。
→ 丁寧に伝えるとき。ビジネスでも使える。
ニュースによると、来月新しい駅ができるという話だ。
→ 説明文的・客観的。文章語の響きがある。
② 友達から聞いた話を伝える(カジュアルな場面)
彼は来週引っ越すそうだ。
→ 友達の話を客観的に伝える。
彼は来週引っ越すらしい。
→ 友達の話+自分の判断が少し入る。
彼は来週引っ越すって。
→ 一番自然なカジュアル表現。
彼は来週引っ越すと聞きました。
→ 丁寧に言いたいとき(ビジネスでも可)。
彼は来週引っ越すという話だ。
→ 客観的に説明するとき。
③ 噂では(情報があいまい)
噂では、あの店は来月閉店するそうだ。
→ 噂をそのまま伝える。
噂では、あの店は来月閉店するらしい。
→ 噂+自分の推測が入る(最も自然)。
噂では、あの店は来月閉店するって。
→ カジュアルに噂を伝える。
噂で、あの店は来月閉店すると聞きました。
→ 丁寧に噂を伝える。
噂では、あの店は来月閉店するという話だ。
→ 説明文的に噂をまとめる。
④ 先生・上司など“権威ある情報源”
先生によると、明日テストがあるそうだ。
→ 権威ある情報源 → そうだが自然。
先生によると、明日テストがあるらしい。
→ 先生の話を聞いたが、少し推測が入る。
先生が、明日テストがあるって言ってたよ。
→ カジュアルに伝える。
先生から、明日テストがあると聞きました。
→ 丁寧・ビジネスでも使える。
先生によると、明日テストがあるという話だ。
→ 説明文的にまとめる。
⑤ 説明文・資料・レポート
資料によると、この地域は昔洪水が多かったそうだ。
→ 情報源が明確。
資料によると、この地域は昔洪水が多かったらしい。
→ 資料の内容を少し推測を交えて伝える。
資料によると、この地域は昔洪水が多かったって。
→ カジュアルに資料の内容を伝える。
資料には、この地域は昔洪水が多かったと書いてありました。
→ 丁寧で客観的。
資料によると、この地域は昔洪水が多かったという話だ。
→ 説明文として最も自然。
まとめ
・そうだ:聞いた話そのまま
・らしい:聞いた話+推測
・って:カジュアル
・と聞きました:丁寧・客観
・という話だ:説明的・客観(会話でも使う)
伝聞表現は、この5つをおさえるだけで会話も読解もぐっと楽になります。
「ようだ」「みたいだ」など、見て判断する推量表現もありますが、それは別の記事でくわしく説明します。まずはこの5つをしっかりマスターしましょう。
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