助詞の選び方は動詞で決まる|会う・話すなど基本動詞の組み合わせ【シリーズ1】

日本語の助詞

助詞の選び方は動詞で決まる|会う・話すなど基本動詞の組み合わせ【シリーズ1】

日本語の助詞は、ひとつひとつの意味はわかっても、動詞と一緒になると急に難しくなります。

たとえば:

  • 「会う」は「に」?「と」?
  • 「話す」は「と」?「に」?
  • 「わかる」は「が」?「を」?

今日は、よく使う動詞と助詞の自然な組み合わせを、やさしくまとめます。
まずは「これだけ覚えればOK」という基本のセットです。


助詞の全体像を先に確認したい方は、こちらの記事もどうぞ。
日本語の助詞まとめ|主要助詞の意味・使い分けをイメージで理解する完全ガイド

この記事でわかること

  • よく使う動詞と助詞の自然な組み合わせ
  • 意味と使い方
  • 学習者がよくまちがえるところ
  • 練習問題で理解をチェックできる

1. 人に関係する動詞(に/と)

(1)会う → に/と

ポイント
・「に」=会う相手
・「と」=待ち合わせて会う/一緒に何かをする相手

例:
・友だちに会います。(会う相手)
・先生に会いました。
・友だちと会います。(待ち合わせのイメージ)


「に」と「と」の違いは、助詞の基本でもよく質問されます。
→  と・や・など の違い|完全列挙と不完全列挙・例示の使い分け

(2)話す → と/に

ポイント
・「と」=会話する相手
・「に」=話す内容を相手に向ける

例:
・先生と話します。(会話する)
・友だちと電話します。
・先生に話します。(相手に向けて話す)
・友だちに電話します。(相手に向けて話す)

(3)聞く → に/を

ポイント
・「人に聞く」=質問する
・「音・音楽を聞く」=耳で受け取る

例:
・先生に聞きます。(質問)
・店の人に聞きました。(質問)
・音楽を聞きます。(耳で受け取る)

2. 場所に関係する動詞(で/に/へ)

(1)働く → で

ポイント
・「で」=場所

例:
・コンビニで働きます。
・学校で働いています。
・レストランでアルバイトします。


「で」と「に」の違いがわかると、この動詞の使い方がもっと理解しやすくなります。
で・に の違い|行動・存在・到着でわかる場所の助詞の使い分け

(2)入る → に

ポイント
・「に」=入る場所

例:
・部屋に入ります。
・車に入れます。
・お風呂に入ります。

(3)行く/来る → に/へ

ポイント
・「に」=目的地
・「へ」=方向
・「来る」は基本「に」

例:
・日本に行きます。
・学校へ行きます。
・友だちの家に行きます。
・日本に来ました。(× 日本へ来ました)
・友だちが家に来ます。


「に」と「へ」の違いがわかると、この動詞の使い方がもっと理解しやすくなります。
に・へ の違い|方向と到着でわかる助詞の使い分け

3. 物に関係する動詞(を)

(1)作る → を

例:
・ケーキを作ります。
・ごはんを作ります。
・おもちゃを作りました。

(2)読む → を

例:
・本を読みます。
・手紙を読みます。
・メールを読みました。

(3)使う → を

例:
・パソコンを使います。
・はさみを使います。
・カードを使いました。

4. 気持ち・思考の動詞(が)

(1)わかる → が

例:
・日本語がわかります。
・この問題がわかりません。
・佐藤先生の気持ちがわかります。

(2)好き → が

例:
・犬が好きです。
・日本語が好きです。
・りんごが好きです。

(3)必要だ → が

例:
・パスポートが必要です。
・水が必要です。
・お金が必要です。


「は」と「が」の違いがわかると、この動詞の使い方がもっと理解しやすくなります。
は・が の違い|話題と新情報でわかる助詞の使い分け

5. よくあるまちがい(理由つき)

× 日本語をわかります。
○ 日本語がわかります。
→ 「わかる」は能力・理解を表す動詞なので を使う。

× 先生に話します。
○ 先生と話します。
→ 会話の相手は

× 友だちと会います。
○ 友だちに会います。
→ 会う相手は

× 部屋で入ります。
○ 部屋に入ります。
→ 入る場所は

× 日本へ来ました。
○ 日本に来ました。
→ 「来る」は目的地に を使う。


6. まとめ(表でスッキリ)

動詞助詞使う場面例文
会うに/と・会う相手
・待ち合わせの相手
友だちに会います。
話すと/に・会話する相手
・話す内容を向ける相手
先生と話します。
聞くに/を・質問する相手
・聞くもの
先生に聞きます。
働く・働く場所コンビニで働きます。
入る・入る場所部屋に入ります。
行く/来るに/へ・目的地
・方向
学校へ行きます。
作る・作るものケーキを作ります。
読む・読むもの本を読みます。
使う・使うものパソコンを使います。
わかる・わかる対象日本語がわかります。
好き・好きなもの犬が好きです。
必要だ・必要なもの水が必要です。

7. 練習問題(理解チェック)

(1)正しい助詞を選んでください

  • ① 友だち( と / に )会います。
  • ② 日本語( を / が )わかります。
  • ③ コンビニ( で / に )働きます。
  • ④ 先生( に / と )話します。
  • ⑤ 部屋( で / に )入ります。
  • ⑥ 本( を / が )読みます。
  • ⑦ 犬( が / を )好きです。

(2)自然な日本語にしてください

  • ① 日本語をわかります。
  • ② 友だちと会います。
  • ③ 先生に話します。
  • ④ 部屋で入ります。

8. 解答

(1)

① に/と → 会う相手は「に」、待ち合わせのイメージなら「と」
② が   → 「わかる」は理解の対象に「が」
③ で   → 働く場所は「で」
④ と/に → 会話の相手は「と」、話す内容を向ける相手は「に」
⑤ に   → 入る場所は「に」
⑥ を   → 読む対象は「を」
⑦ が   → 好きなものは「が」

(2)

① 日本語がわかります。 → 理解の対象は「が」
② 友だちに会います。  → 会う相手は「に」
③ 先生と話します。   → 会話の相手は「と」
④ 部屋に入ります。   → 入る場所は「に」

次回の予告

次の【シリーズ2】では、中級レベルでまちがえやすい動詞と助詞の組み合わせをくわしく解説します。
助詞の選び方は動詞で決まる|中級でまちがえやすい動詞の組み合わせ【シリーズ2】

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